コラム

[コラム]山口周南レディースカップが開幕!トップに6人が並ぶ大混戦に

2025ステップ・アップ・ツアー第21戦『山口周南レディースカップ』が、山口県の周南カントリー倶楽部(6,543Yards Par72)を舞台に開幕した。

初日の朝は曇天。肌寒く感じたものの、日中はこの季節らしい爽やかな気候となり、その影響からか好スコアが続出した

初日、好スタートを切ったのは成澤祐美、清本美波、三宅百佳、古家翔香、下川めぐみ、小野祐夢の6人。さらに1打差の3アンダーの7位タイには藤本麻子、小俣柚葉、エイミー・コガら5人がつける大混戦の幕開けとなった。

苦しいシーズンを送ってきた清本美波が焦らずじっくりてっぺんを狙っている

今シーズンは前半戦を中心にレギュラーツアーで戦ってきた清本美波だが、24試合に出場して予選通過はわずか1試合のみと苦しいシーズンを送ってきた。ただ、清本自身はこの結果をポジティブに捉えている。
「今シーズンはレギュラーツアーの前半戦を出させてもらって、良い経験ができたと感じています。足りないものもわかったし、それを踏まえてステップ・アップ・ツアーで戦えているので、良い時期だと思っています」。
清本が言う「いい時期」とはもちろん勝つにはと言う意味。苦しい経験を糧に努力を重ねてきたからこそ、それを優勝という結果で残したい。

この日の清本は5バーディ、1ボギーの4アンダー68。とにかくパッティングのタッチが良かった。
「今週は練習ラウンドができていなくて、昨日のプロアマだけだったんですが、去年の印象が残っていて、グリーンが難しいということはわかっていたので、今日は上手く対応できたと思います」。
今シーズンの成績を振り返ると上々のスタートを切ったと言える。ただ、清本自身は至って冷静。このスコアに一喜一憂することなく、丁寧なゴルフを明日も心がけたいと淡々と答える姿が印象的だった。

明日は父の前で最高のプレーを!成澤祐美が首位タイの好スタートを切る

残り2戦。成澤祐美が心底願うのは優勝したいということ。昨年は『あおもりレディスオープン』で優勝を飾っていたことから、今シーズンの目標に複数回優勝を掲げていた。それを叶えられずに残り2戦を迎えたわけだが、まだ諦めるには早い。

この日の成澤は6バーディ、2ボギーの4アンダー68という内容。
「いつも出遅れることが多いので、今日のスコアは120点です」。
成澤はこのコースに対してというよりは、秋の終盤に調子を落とす傾向があるようで、今年はその点の克服も課題の一つに掲げていた。まだまだ初日が終わっただけだが、まずは課題をクリアできる可能性を高めることができた。

また、成澤にとって発奮材料になりそうなのが、明日から父親が応援に駆けつけてくれることだ。北海道出身の成澤にとって、北海道在住の父親が応援に来られる機会は少ない。遠路はるばるとはまさにこのことだが、そんな父親の前でいいプレーを見せたいというのは当然のことだろう。

自身の目標でもある優勝を父の前で見せたい。その思いを胸に明日も目の前の1打と対峙するだけだ。

最後はロングパットをねじ込みバーディ締め!古家翔香が首位タイの好発進

5バーディ、1ボギーの4アンダー68でラウンドした古家翔香。出だしの1番、2番の連続バーディで、いい意味で動揺したが、終始落ち着いてプレーができたと振り返る。

今週、周南に入ってきたときのゴルフの感じは可もなく不可もなくという感じ。ピンを刺せる感覚がそれほど無い代わりに、大叩きするような感じもしない。その中でいかにバーディを獲れるようにするかを考えたとき、とにかくしっかりイメージしてから打つということに辿り着いた。

「やっぱり迷いながら打ってしまうことって結構あるんです。焦ったり、上手くいかない時にちゃんと考えきれずに打っていたなと、振り返るとあったので、それで距離やライ、ピンポジを頭の中でイメージして、どういう球を打つかを決めてからショットに入りました」。

しっかりイメージしてから打つ。実践してみて感じたことはスムーズに気持ちよく振れることだ。もちろん決め打ちすれば全てが上手く行くわけではないだろうが、迷いを体に残さず打つことで、仮に悪い結果になったとしても、気持ち的に引きづら無くて済むメリットもある。
残り2戦。もちろんまだまだ上位を狙いたい気持ちはあるだろうが、もっとその先を見据えて、自分にとってのベストなゴルフを明日も探し続けるつもりだ。